定期健診は将来の歯の健康に大きな関係があります
下のグラフのように、定期的にメンテナンスを受けていた方の本数が多いという結果が出ています。
歯を良い状態で健康に保つには定期健診が重要です。毎日歯みがきをしていても知らず知らずのうちに歯の状態が悪くなってしまっていたという経験をお持ちの方も多いと思います。
定期的なメンテナンスには
・歯や口の状態を悪くする原因を除去する歯のクリーニングで「予防」
・もし歯周病や虫歯があっても初期段階で見つけることができる「早期発見・早期治療」
という歯の健康にとって重要な役割があります。
定期健診で健康維持!
定期健診であなたのお口の健康をサポートします!
歯や歯ぐきの状態が悪くなる前に定期的な健診を受けることにより、口の中を健康に保てます。
もし治療が必要になっても最小限の治療で済みます。
虫歯が出来ると削って治療しますが、一度削った歯はもとには戻りません。
出来るだけ削らずに痛みの少ない治療を行うためには早期発見・早期治療がとても重要です。
歯のクリーニングでは歯周病や虫歯の原因となる歯垢・歯石(バイオフィルム)を取り除きます。
毎日丁寧に歯みがきをしているつもりでも少しずつ汚れがたまり、細菌のすみかであるバイオフィルムがついてしまいます。このバイオフィルムは歯みがきでは落とすことができません。
プロによる歯のクリーニングで落とすことが歯の健康につながります。
歯のクリーニングをすると歯もつるつるになって、口の中がすっきりします。
「さっぱりして気分がリフレッシュする」とそれを楽しみにいらっしゃる患者さんも結構多いんですよ。
歯磨きをしても口の中がなんだかすっきりしない、口臭が気になるという方もぜひ一度ご来院ください。
定期健診に対する私たち歯科衛生士の思い
当院では、お口の状態を確認させていただき、個々に応じてケアをさせていただいております。
その中で、私達が常に思っているのは1年、2年先のお口の健康を保つためにどうするのかを考えているのではなく、80才を超えてもご自身の歯を保つためには、どうしていけばいいのかを考えています。
食事をしていくのにご自身の歯にまさるものはありません。五感を感じながらいつまでも若々しく食事を楽しんでいただけたらと思います。
毎日歯磨きはされているものの、どうしても残ってしまうところもあるかと思います。
それを私達が3ヶ月ごとにお手伝いをしてケアすることで健康な歯を保っていくことができます。
歯周病で歯をささえている骨が吸収してしまった方でも、それ以上失うことのないようにするためには健診は重要です。健診に来られる方の喪失率は少ないです。
是非、定期的に健診へいらして下さい。
歯のクリーニング
あなたの歯の健康は、歯科医院でのクリーニングとホームケアを両立することで維持することができます。
当院では、あなたの歯を健康に保つため、あなたに合った予防プログラムを作り、クリーニングを行っています。
歯科衛生士による歯のクリーニングについて
毎日すみずみまで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくい所、汚れがたまりやすい所ができてしまいます。
当院では歯科衛生士がこの部分のお掃除を徹底的に行います。
歯についた汚れを歯垢(しこう)といいます。専門的にはバイオフィルムと呼ばれ、細菌が歯の表面に形成したネバネバした膜のことです。
歯ブラシでは容易に取り除けないほど強力な粘着力をもっています。
この中に虫歯や歯周病の原因の菌が住みつきます。これらは、毒性の高い悪玉病原菌です。
これら悪玉病原菌や、それが産生する毒素が、歯肉粘膜から血流に入り込み、血管内部で感染を起こしたり、血管壁にへばりつくことにより血栓を作ったりと、大変な悪さをしています。
歯のクリーニングをすることにより、このバイオフィルムを効果的に除去することができます。
歯ブラシでとれない歯垢は3ヶ月経つとその毒性が上がるため、3ヶ月に1度行うと効果的です。
(ご希望により、フッ素塗布・着色取りもいたします。着色の程度により、定期健診内で取りきれない場合は、改めてご予約をいただくこともございます。)
プロによるクリーニングでしか清掃できない所
(1)歯と歯の間 鏡を見ながら磨いても落ちない汚れ。そんなところもしっかりケア。
(2)歯と歯肉の境目 自分ではなかなか磨くことのできない歯と歯肉の境目をやさしくケア
歯周病のバイ菌が全身に及ぼす影響
歯周病菌は全身に様々な悪い影響を及ぼします。これらを防ぐためにも、定期健診で歯のクリーニングをしましょう。
歯周病のバイ菌(バイオフィルム)による全身的な弊害
1.心筋梗塞
アメリカのバッファロー大学の調査では、歯周病にかかっている方が心筋梗塞を起こす確率は、歯周病にかかってない方の3倍高いという結果がでています。
また、心筋梗塞を起こした患者さんの心臓には、その方の口の中にいる歯周病菌がいることを発見しました。
2.脳梗塞
口の中の病原菌は、歯周病を起こすと同時に、そこから血管内に入り込み、血流に乗って首のところまでくると、そこにいったんとどまり、さらに首から脳に侵入し、毛細血管内で血栓を作って脳梗塞を発症することが明らかになっています。
3.糖尿病
糖尿病の人は感染に弱いため、歯周病になりやすいと言われますが、逆に歯周病の人も糖尿病になりやすいし、糖尿病を悪化させやすいこともわかっています。なぜなら、歯周病菌の毒素にはインスリン拮抗作用があるからです。歯周病菌はインスリンの効果を失わせるため、血糖値は上がり、糖尿病は悪化してしまいます。
4.老化
無菌状態の哺乳類は、脳の完成までの期間の5倍生きるといわれています。
人間の脳はおよそ25歳で完成しますから、本来の寿命は120〜130歳であると推定されます。
現実の生活では無菌状態は無理ですが、一番影響を及ぼしてるのが、私たちの体内、とくに口の中の細菌です。(口の中の細菌は毒性が強いためです。)
私たちは外からの病気の感染には注意を払いますが、体内の細菌には無頓着です。
まず、この考えを改めることが健康と若返りへの第一歩です。
口の中を清潔にしておれば老化はある程度防ぐことができるのです。
(もちろん老化には、他にも原因がいくつかあります。)
このように、歯のクリーニングをすることによって、全身の健康維持に大きく貢献することができます。
また、舌のクリーニングも行ってください。舌にもバイオフィルムが形成されます。
舌のクリーニングはご自分でできます。
また、こんな調査結果もあります。
失って後悔したことの1位は髪の毛や体型よりも“歯”でした!
出展 はならびスマイル
■調査対象: 60代以上 男女400名
■調査方法: インターネット調査
■調査時期: 2017年10月
■調査設計: アンケート調査
このように、歯を残すことは人生にとって大変重要なことです。
また、金銭的な価値で言うと、歯1本の価値は40万円といわれており、28本の永久歯ですと、1120万円もの価値になります。
当院は科学的な定期健診に努めています。
定期健診(メンテナンス)の時間は40分〜60分で費用は3,000〜4,000円弱程度です。
@定期健診の頻度は?
一般的には、3か月に一度になります。と言うのは、どんなに丁寧に歯磨きをしても歯石は1か月くらいで付きます。そして、歯石が付いて2か月くらいすると、その毒性が上がってきます。2か月に一度っていうのがしんどい方もおられますので、最低でも3か月に一度は受けて頂きたいのです。
ただ、歯周病に弱い方、歯磨きに自信が無い方、健康に気を使われてる方、時間的にゆとりのある方、などは2か月に1回とか、1か月に1回をお勧めすることもあります。
A定期健診の費用は?
大人の方の場合は、1回40分から60分で、3,000〜4,000円弱程度頂いています。 子どもさんの場合は、1回30分程度で、500円程度頂いています。
B定期健診は高い?
定期健診を仮に年に3〜4回受診されたとすると、費用は1万円強になります。ただ、定期健診に来られた方は、歯を失う確率が明らかに下がります。
アメリカでは、歯1本の価値は40万円といわれており、28本の永久歯ですと、1120万円もの価値になります。
そして、歯の残ってる本数が多い方は、寿命も長いという報告も九州歯科大学からされていますし、何より、入れ歯とかではなくご自分の健康な歯で食事をすることが、人生の大きな楽しみでもありますので、お金に換えられない価値もあります。
C定期健診は痛い?
定期健診で、痛いとするならば、次の2つの時です。
1)歯周ポケットの検査をする時
歯周病の検査で、歯と歯ぐきの間の溝の深さを測りますが、その時にチクッとした痛みを感じる時があります。
検査の器具を強く入れ過ぎると痛みを感じやすいです。
当院では、なるべく痛みが出ないよう、ソフトに行っております。この検査が痛くて定期健診に来るのが嫌になってしまったら、何にもならないからです。
ただ、このチクッとした痛みは感じたとしても、ほんの少しだけです。本当にすごく痛いなんてことはありませんので、どうぞご安心くださいね。
A歯石をとる時
歯石には2種類あります。
1)歯ぐきの上の歯石(歯肉縁上歯石)
この歯石は文字通り、歯ぐきの上に付いています。
歯ぐきの上に付いているので、取る時は比較的簡単に取れるため、あまり痛むことはありません。
2)歯ぐきの中の歯石(歯肉縁下歯石)
▲ピエゾン
超音波の器具を使って、エアフローを用いた後にまだ残っている歯石を除去します。
歯ぐきに優しく、振動数も少なくより高い清掃効率を実現する超音波スケーラーですので痛みを感じにくいです。
また、温水を出すことができるので、知覚過敏の方や子供さんにも優しいです。さらに、薬液を用いることもできますので、治療ニーズも多様化しました。